Taker(テイカー)とMaker(メイカー)とは?|暗号資産取引所GMOコインを例に違いを解説

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このページでは以下の内容を解説します。

この記事で分かること
  • Taker(テイカー)と Maker(メイカー) の違いとは?
  • Taker(テイカー)と Maker(メイカー) どちらが良いの?

暗号資産取引の取引所形式の手数料で出てくるのが「Taker」と「Maker」の概念です。

暗号資産取引所でトレードを行う上でTakerとMakerの違いを知らないと、取引するたびに損をしてしまうかも知れません。

この知識は必須ですので、ぜひ違いを理解して、暗号資産トレードを楽しんでいただきたいと思います。

目次

取引所形式の「Taker」と「Maker」とは?

暗号資産取引所での「taker」と「maker」は、取引手数料と市場流動性に関する重要な概念です。

それぞれの役割について説明します。

Taker(テイカー)

Takerは市場から流動性を取り去るトレーダーです。

すでに存在する注文にマッチする注文(即時に取引が成立する注文)を出すことでTakerとなります。

例えば、誰かが既に出している売り注文と同じ価格で買い注文を出す場合、その注文は即座に実行され、市場からその売り注文を「取る」ことになります。

Takerは流動性を「取る」ため、一般的にTakerの手数料はMakerよりも高く設定されています。

例えば、暗号資産取引所「GMOコイン」の場合、Takerの取引手数料は「0.05%」が設定*されています。

※ビットコインなど主要銘柄の場合

Maker(メーカー)

Makerは市場に流動性を提供するトレーダーです。

まだ存在しない注文を出すことでMakerとなります。

例えば、他の誰の注文ともマッチしない、現在値より低い価格での買い注文や、より高い価格での売り注文などです。

今存在しない新たなオーダーを出すことで、他のトレーダーがこれらの注文と取引できるようになります(流動性が高まります)。

Makerの名前の由来は市場に注文を「作る」ためです。

一般的にMakerは取引手数料がかからないか、逆に手数料を受け取ることができます。

例えば、暗号資産取引所「GMOコイン」の場合、Makerの取引手数料に「-0.01%」を設定*しています。

※ビットコインなど主要銘柄の場合

Taker の場合は「0.05%」でしたが、Makerの場合は「-0.01%」とマイナスが付いていますね。

手数料がマイナスなので、Makerとして注文を出すことで手数料がかからない、もしくは手数料を「支払う」のではなく、「受け取る」ことができます。

下記画像はGMOコインの実際の取引履歴画面です。

GMOコイン_taker_maker_手数料
出典:暗号資産ウォレット

Maker注文では取引手数料が0円、Taker注文では取引手数料が3円発生していることが分かります。


以上のように、トレーダーはMakerになることで取引にかかるコストを抑えられるのです。

以降では、どのような注文でTakerとなり、またMakerとなるのかについて解説します。

「Taker」「Maker」となる条件

MakerまたはTakerとして扱われるかは注文のタイプ条件によって異なります。

Taker となる条件
  • 全ての成行注文
  • 下記条件の指値注文*
    • 買い:現在の売り価格と同じかそれより高い価格で注文
    • 売り:現在の買い価格と同じかそれより低い価格で注文

※どちらとも即座に約定するためTakerとなる

Maker となる条件
  • 下記条件の指値注文*
    • 買い:市場価格より低い価格で注文
    • 売り:市場価格より高い価格で注文

※どちらとも市場に新たな注文を作り出すためMakerとなる

全ての成行注文はTakerとなります。

既存の注文にぶつけて即時で約定する場合もTakerとなります。

既存に無い注文を出す場合はMakerです。

市場に流動性を与える人(Maker)なのか、市場から流動性を取り除く人(Taker)なのかという観点で考えてみると分かりやすいですね。

結論|できるだけ「Maker」として注文しよう

暗号資産取引所におけるTakerとMakerについて解説しました。

Maker ⇒ 市場に流動性を作り出す人
Taker ⇒ 市場から流動性を取り除く人

一般的にMakerの取引手数料はマイナスで設定されているので、手数料を受け取ることができます。

そのため、出来るだけMakerとして注文を出すことで、コストをかけずにトレードが可能ですので、注文の際にはぜひ意識してみてくださいね。

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